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組織再編と租税回避行為


オフィスコーヒーサービス事業を展開する法人グループが組織再編に伴い東京国税局から計約80億円の申告漏れを指摘された。

A社がグループの持ち株会社の繰越欠損金を取り込む形で所得を圧縮するなどしていたが、東京国税局は、不要な組織編で「租税回避行為」に当たると判断したとみられる。

経営の効率化等の合理的な理由がある組織再編であれば、結果、他社の繰越欠損金を取り込み利用しても税務否認は難しい。

しかし、組織再編の主たる目的が「租税回避のために他社の欠損金を取り込む」ことにあれば、当該組織再編は税務上否認される可能性がある。

2009年には多額の損失を抱えたデータ管理会社を買収し自社の損失として処理したヤフーが約178億円の課税処分を受けた。その後最高裁は2016年ヤフーの上告を棄却した。

(2018/6/10 読売新聞より引用)

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