top of page
  • 執筆者の写真oda

郵便局職員の切手横領

日本郵便の社員が勤務先の郵便局から本来は処分すべき料金別納郵便の支払いで使われた消印のない切手を不正に持ち出し、金券ショップで約5億4千万円に換金していた。

この不正は、東京国税局による日本郵便への税務調査で発覚した。

同社員は全額を同社に返還したため、社員個人の所得ではなく、日本郵便の所得にあたると認定し、法人税額を追徴した。(令和1年10月31日付読売新聞記事から引用)


料金別納郵便の支払いに使われた切手は本来、消印を押し使用済みとした上で郵便局で処分される。

これらの業務手続きの調査から国税局調査官が不正を発見したとは考えられない。

おそらく、内部通報、国税局への垂れ込み、あるいは、社員の銀行口座への多額すぎる入金事績等の情報を予め掴んだ状態で、日本郵便の調査に着手したのであろう。

情報があるとは言え、不正の端緒を発見することはとても困難な作業である。東京国税局の調査レベルの高さを示した事案と言える。


#日本郵便 #切手 #郵便別納 #東京国税局局 #税務調査 #申告漏れ #脱税 #横領


閲覧数:685回0件のコメント

最新記事

すべて表示

マンションの購入時に支払った消費税は、そのマンションの購入目的が家賃収入を得るためなのか、あるいは投資家等第三者への販売が目的なのかで処理が違ってくる。納める税金が変わってくる。 会社側は初めから販売目的で購入したマンションなので消費税は全額控除して申告していたが、国税当局は、マンションの購入から売却までの間、居住者から家賃を受け取っているとして、消費税の全額控除を否認していた。 東京地裁の判決で

人気アニメの制作会社が法人税など約1億円超を脱税したとして、東京国税局が同社と社長を法人税法違反と消費税法違反の疑いで東京地検に告発。 告発された会社は、アニメ制作のほか飲食店などを経営しており、その飲食店の現金売上げの一部を除外することで、法人税と消費税を脱税していた疑い。 東京国税局査察部の強制捜査で社長の自宅金庫から現金約3億円が押さえられた。 (2020/06/03 11:30 読売新聞オ

税務調査の打ち合わせのため税務署で担当統括官と面談した時のこと。4名掛けのさほど大きくない面接テーブルに案内され、パーテーションでの細かい仕切りでの狭さにはだいぶなれてきましたが、今は、コロナ対策のため、テーブルの真ん中を分断するように飛沫防止のシールドが設えてありました。テーブル中央下には名刺、あるいは書類のやり取りのための小窓があって、まるで、刑事ドラマでよく見る留置場での面会シーン。統括官と

bottom of page