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バイセル取引と押し込み

  • 執筆者の写真: oda
    oda
  • 2016年5月18日
  • 読了時間: 1分

バイセル(Buy-Sell)取引とは、①製造メーカーが自社で部品を調達し、②その調達した部品に利益分を上乗せして製造委託先に販売します。③その後メーカーは製造委託先から完成品として買い取ります。④部品代と利益の上乗せ分は相殺され、加工賃相当額が製造委託先に支払われる取引のことをいいます。

取引自体は何の問題もなく普通の商取引です。しかしながら、製造メーカーでは、まれに決算期末時にこのバイセル取引を利用(悪用)する場合があります。必要性のない大量の部品を製造委託先に販売し在庫として抱えさせる取引です。この取引が、「押し売り」、「押し込み」と言われる所以です。

製造メーカーでは、見せかけの利益をかさ上げでき、在庫も削減できますので、いかにも業績がいいように決算報告書等を装うことが可能となります。ほとんど粉飾行為(不適切会計処理?という言葉で済む場合もありました)です。粉飾まがいの取引の場合、税金を余分に納めていることになりますので、税務調査官はあえて問題となしないことが多いのですが、会計士の目に留まればとんでもないことになるのでしょう。


 
 
 

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